2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

「自己の確立」と「共依存」について

Morutanさん、コメントありがとう。このところ忙しくて応答が遅れてすみませんでしたが、以下のような質問をいただいていましたね。 ところで質問なんですが、ぼくは「メタな位置をとることによって対話の可能性を排除してしまうことの損失は情報力が少なく…

オリエンタリズムと対話的自己について

黄色い犬さん、養田さんコメントありがとう。 前回の4月18日のエントリは、たしかに、人を怒らせてしまうだけの言い方になっていたかもしれませんね。その辺りは反省したいと思います(なかなか直りませんが)。本来ならば、内藤朝雄さんのブログで直接に表…

自分のアイデンティティのために他者を他者化することをオリエンタリズムという

私はインドの専門家ではないし、もう誰か取り上げて批判していると思うので、放置しておいてもいいかなとも思ったのですけど、「釣り」にしてもちょっとひどすぎる「他者」の利用の仕方なので、あまり気は進まないけど、社会学者の内藤朝雄さんの「伝統を大…

なぜ帰宅後にすぐ手を洗うのか

大学でも新学期が始まりました。私が学生の頃は、授業が本格的に始まるのはゴールデンウィーク明けという感じでしたが、いまはそうもいきません(昔も学生が連休明けから行けばいいやと思っていただけで、授業はあったのでしょうが)。さて、文化人類学入門…

東浩紀/北田暁大『東京から考える』を読む

久々の、そして2回目の「読書ノート」です。今回取り上げるのは、 東浩紀/北田暁大『東京から考える:格差・郊外・ナショナリズム』日本放送出版協会(NHKブックス)、2007年 isbn:9784140910740 です。刊行されてからまだ2ヶ月ちょっとなので、新しいと…

教科書検定についてもうひとつだけ

教科書検定での沖縄戦の「集団自決」の修正の話題は、日本ではそれほど盛り上がらずに終わりそうですね。東京都知事選では、「空疎な小皇帝」*1である石原慎太郎が優位だとか。小泉純一郎もそうでしたが、白でなければ黒という単純な二元論が受けているとし…

「ネオリベラリズムの文化」文献

明日は大学の入学式です。そろそろ授業の準備をしなくてはならない時期になってきました(本当はもっと早くしていなきゃいけないんだけど)。講義のひとつは、副題が「ネオリベラリズムの文化」です。まあ、コマロフ夫妻の『千年紀資本主義』の副題をパクっ…

沖縄戦の「歴史修正」からなにを学ぶのか

海とばばさんに続いて、黄色い犬さんとmacbethさんからもコメントいただき、ありがとうございました。海とばばさんの、「証言をできる人たちが世代的に減っている今、こんな歴史修正がおこなわれている。何のための『歴史』なんでしょう」という言葉を受けて…