2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

テレビ番組での捏造について

日記らしくたまには時事ネタも、ということで、「戦略的本質主義を乗り越えるために(3)」はまたまた後回しにして(養田さん、せっかく「議論の続きを楽しみにしています」と書いてくれたのに、すみません、近日中には書きます)、「あるある大事典」で話…

「悪しきしがらみ」と「負ける」ということについて

黄色い犬さんのコメントを読んで、いまや子供向けのそんな本があるのかと思いました。その本に対するツッコミどころはいくらでもありますが(読んでもいないのにツッコミを入れるのもどうかと思うけど)、性的犯罪や凶悪犯罪が増えているわけでもないのに、…

教養としての文化人類学あるいは文化人類学の効用

養田さんが、 小田さんのブログは学術的なお話が中心なので、たまには日記のようなものがあると、とっつきやすいのかもしれませんね。そちらのほうも期待です。(笑) と書いてくれたことに甘えて、「戦術的本質主義を乗り越えるために(3)」を書く前に、…

戦略的本質主義を乗り越えるには(2)

少し思い出したので、「戦略的本質主義を乗り越えるには(1)」の続きの(2)を書きましょう。戦略的本質主義が「本質的アイデンティティ」を必要なものとしているのは、カテゴリーによって差別されたり周縁化されたりしている弱者が、差別している側であ…

戦略的本質主義を乗り越えるには(?)

黄色い犬さんは、 ところでこの話、ほんとに続くんですか? と聞いていますが、前回から日にちをおいたら、何を書こうとしていたのか忘れてしまいました。最後は、個の代替不可能性(かけがえのなさ)が、顔のある関係の過剰性のある共同体においてのみ肯定…

戦略的本質主義を乗り越えるには(1)

きのうの夜は、センター試験の疲れ(受験したわけじゃないけど)と、他の仕事で、予告したコメントへのコメントを書けませんでした。改めて、養田さんと黄色い犬さんのお二人のコメントから、「本物の自分」をどこかに求める志向と本質主義的言説の関係を考…

戦略的本質主義のこと

養田さん、コメントありがとう。 「剽窃」「盗用」「模倣」「流用」「リミックス」といった問題は、植民地文化を考える際にも、あるいは現代の音楽文化を考えるときにも興味深い問題です。 ところで、養田さんは、 特にボー・ディドリーがエルヴィスの行為を…

「エルヴィス神話」について

養田季伊さん、黄色い犬さん、コメントありがとう。 ここで取り上げた「エルヴィス神話」はアフリカ系アメリカ人の側からの神話だから、エルヴィスには気の毒なものになるわけだけど。そういった神話が創られた背景には、ひとつにはくだらないアイドル映画の…

エルヴィスとチャック・ベリー

「黄色い犬」さん、いつもコメントありがとう。「黄色い犬」さんは、 ところでエルヴィスとは逆のパターンになるかもしれませんが、チャック・ベリーは白人の若者に受け入れられましたが、それは、それまでの黒人音楽が女に逃げられたとか女に逃げられたとか…

バートランド『エルヴィスが社会を動かした』

最初の読書ノートは、少し古いが、2002年に出版された、 マイケル・T・バートランド『エルヴィスが社会を動かした:ロック・人種・公民権』前田絢子訳、青土社、2002年 評価☆ isbn:4791759818 を取り上げよう。本書は、アメリカ合衆国南部史を専門とする若…

読書ノートにおける評価について

☆なし------読んで損はない。 ☆1つ------面白い。読む価値あり。 ☆2つ------かなり面白い。強くお勧め。 ☆3つ------年間ベストに入る。読まないと損。 このように、「読んで損はない」以下の本は取り上げないということ。本を出したことのある身としては…

押しつけられた区分を自分のものにすること

まだブログの書き方というのが定まっていないので、他の人のコメントに対するコメントは、「コメント」として書くのいいのか、「日記」として書くのがいいのか分かりませんが、すこし長くなりそうなので、「日記」にしてみました。それにしても、書き始めた…

正月に化粧について考える(2)

「うー」さんと「黄色い犬」さんからコメントをもらったので、続きを書かなきゃと張り切ってはみたものの、「答えは次回に」ってもったいぶった割には、ちゃんとした答えではないので、かえって書きにくくなってしまった。でも、気を取り直して続きを。 さて…

正月に化粧について考える(1)

この時期になると、女性の化粧について考えさせられることがある。年末年始に女性の化粧が目立つから、というわけではなく、化粧をテーマに卒業論文を書く学生がだいたい2年に1人はいるから。 ということで、今年もまた女性の化粧について考える機会をもら…